SNOW

PLUTOのSNOWのレビュー・感想・評価

PLUTO(2023年製作のアニメ)
4.5
今年は心に響く素晴らしいアニメが多い。
その中でPLUTOプルートウが
特に面白かった作品の一つになった。
第一話から心をわしづかみされ感動し、
面白くて時が短く感じる程に
あっという間に最終話を身終えた。

主人公であるゲジヒトは刑事であるがロボットである。
彼の前に事件が起きていくがロボットは人と主従関係があるので普通の刑事物語とは違う。ロボットならではの条件がありながら難解の謎を突き止めていくゲジヒト。
ロボットが事件の全貌を明かしていくミステリーアニメはかなり斬新である。
日本人の誰もが知っている鉄腕アトムも登場する。
まさか手塚治虫の世界が登場するとは。
手塚先生と浦沢先生の超タッグである!
どのように物語が展開するのか。期待せずにいられない設定である。
結果まんまとやられた。
大いに感動しとても楽しく作品を満喫。
幾つかの感動が積み重ね無我夢中で鑑賞した。

その中でも1話が特に好きだ。
物語の中で登場する音楽もとても好きで
何度も何度も聞いている。
心ゆさぶる素晴らしい音楽にも出会えた。


少しネタバレ


 











今作は人間とロボットが共存する世界。ロボットに人権が認められているが人間に仕えるような関係。主従関係あるので平等なのかと疑う歪な世界に思われる。そんな世界でもロボット達は働き活躍しているのだが問題なのは人間だ。人には様々な感情がある。そこが起因になり問題が起きていく。現代と同じ事がロボット世界で起きていく。とても皮肉であり絶望的な事だと思った。







完全ネタバレ



















個人的にラストがしっくりこなかった。
憎しみは何も生まないというメッセージは理解が出来るが、カーサ2号たちを殺したプルートウを倒さないのは納得行かなかった。
だがよくよく考えるとロボットなら憎しみを消すことが出来たからこの結末だったかもしれない。
裏返しのメッセージで人間は憎しみは消すことが出来ないというメッセージがあるかもしれない。利己的で憎悪を生むことを繰り返す人間。ロボットがより人に近づくと憎しみという感情が生まれ悪になる。どれだけ人間が不完全な生き物だと痛感する。
現代で言うなら大量破壊兵器がないのにイラクに侵攻したアメリカ。これが切っ掛けに中東紛争が泥沼化している。憎悪が膨大している。
この作品には奥深い視点が凝縮している。
もう一度見直してみようかな。まだ気づいてない新たな発見があるかもしれない。
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