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BanG Dream! It's MyGO!!!!!の液晶のレビュー・感想・評価

BanG Dream! It's MyGO!!!!!(2023年製作のアニメ)
4.8
ありがとう綾奈ゆにこ

例えば、アジカンはゴッチと他3人がいっつも喧嘩してインタビューでも悪口を面白おかしく言いながらもバンドで曲を作ってちゃんと続けているとか、アートスクールは木下理樹にめちゃくちゃ振り回されてお互いに傷ついてメンバーはどんどん抜けて最終的にトディが木下の全てを受け入れてずっと隣にいる、とか。そういう、人と人の関係でバンドに起こる物語はいつも胸を打ってしまうのだけど、MyGO!!!!!はアニメで実際にそれが起きている。感触的には覆面系ノイズに近い(ぼっちざろっくにはこれはできなかったし、できないだろう)。

セルルックのCGと作画の境目が曖昧になっていて、どちらが先行しているのかわからない箇所が多々ある。
アニメって基本的に作業工程がはっきり分かれている印象で、たとえばジャンプアニメはハイ作画ねハイ撮影処理ねみたいになることばかりだったりする。サンジゲンの技術はそこの隙間を全部埋めてしまっていて、わからなくしてしまっているのが面白い。
そして、結果として構図、劇中曲とモーションキャプチャとか、ここまで互いのフィードバックでシナジーを起こせているのがすごい。

去年リリースされた曲がポエトリーリーディングやって激情ハードコアみたいだとごく一部で話題になったけども、10話で全員を泣かせた「詩超絆」はenvyに足踏み入れてて、これをやって全員に伝わるもの作ったのがあまりにも尊い。
「迷路日々」も完全に突き抜けてて良い。2ビートでシャバくないエモをやるのって本当に大事だと思う。

全部の言葉を流してノリでやってきた愛音ちゃんが燈ちゃんの「一生」という言葉に改めて向き合うのが泣ける。

13話に関しては脚本が素晴らしかっただけに、ave mujicaの曲(上松範康)が受け入れられず「クソ親父…」になってしまいました。
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