原作をアニメに変換するための手続きをサボり、原作を尺にあわせて並べただけのシナリオにしたせいで非常にのったりしており、世界やキャラの心情を追いにくい。演出面は無難すぎて観ていて驚きやわくわくはない。主演の声優は声真似主みたいな喉元で囁くような芝居で入りにくく、そのうえ10年代の人気声優のコピーのような演技で面白みがない(最近こういう声優増えてない?)。作画ももそっとしている。
シナリオ/作画/声優/音楽、せめてどれかひとつ個性があれば観られるが、どれも感じない。
ループもの、異世界もの、といった昨今のラノベの人気ジャンルを上手く掛け合わせて新規性を出したベテランラノベ作家の技術がみえるいい原作なのに、そのあたりの楽しさがアニメには全然ない。1話にはいくつか主人公を揺るがす大きな展開があるのに、芝居も演出も平坦でぼんやりぬるぬると物語が進んでいきフックがない。つまらなかった。
なぜかアーバンギャルドに曲を依頼している。噛み合うジャンルではないと思うが、さすがに楽曲は素晴らしい。