子供をケアできない上に子供にケアされていることに無自覚な親のもと苦労している子供たちのラブコメ。
ラノベ読者層向けに演出した『文学的』と、深夜アニメだけにフォーカスした際に『映画的』に見えそうな画面作りが、ターゲットを決めて書いている商業的なラノベであるという軸を無視しており、全体的にちぐはぐな印象を受ける。原作ではそこまで気にならないが、映像で妙に間を取った“洒落た”演出をすることで妙な違和感が全体を覆っている。こういう背伸びした(そして背伸びが刺さる読者に明確に狙いをつけた)原作に、背伸びをした映画的(だとアニメしか観てない層には思ってもらえそうな“ぽい”だけの)演出を重ねるとくどくて、しかもそこに深夜アニメのパロディみたいな最近のアニメ声優芝居が重なると、非常にちぐはぐで歪に見える。
マネキン買いした服が似合ってない、みたいなアニメ。