Jessica

舟を編むのJessicaのレビュー・感想・評価

舟を編む(2016年製作のアニメ)
5.0
本は読んだことあるけど内容は忘れていたのでアニメも鑑賞。
さくっと見れて、恋愛の部分とかは展開も早いし、知らない間に13年とか時間経っちゃってたけど、それくらい新しい辞書を作るってほんとに骨の折れる作業だし、会社としては力を入れられない部署なんだろうなとも思った。でも時代に合わせた言葉の編纂て絶対に必要だし、すごい仕事をしてるなと思った。
先生が言ってた、他の国は政府が辞書の編纂に関わってるけど日本はそうじゃない、そしてそちらの方が自由に言葉を選べるからいいって言葉にすごく納得した。
もちろん日本でも多少の?規制はあるんだろうけど(もしかしたら思ってる以上かも?)、でも政府ではなく一般企業が作っているという点ではある程度世論を反映させているはずだし、辞書もそうあるべきだと思う。
私は英語とか韓国語とか言語が好きで、その中でもちろん日本語ならではの言い方とか、他の言語とも似ている表現とか見つけるのが好きで言語自体はすごく好きなので、日本語の辞書だけではなく英語の辞書での訳し方というのも比べてみると出版社によってかなりカラーがありそうだなと思った。
中学までは紙の辞書を使い倒して英語を勉強していて、大体この辺かな?て何回も引いてる言葉については場所がわかってきてりとか、近くにある言葉を追加で見てみて知らない言葉を知ったりとか…そういう紙辞書ならではの使い方ができたので、やっぱり辞書は好きだった。
アニメの中で、辞書の紙の開発の場面があったけど、薄いけど破れにくい、色移りしにくいとか、手に吸い付く感じとか…確かに辞書の紙って特殊なんだ、そしてそのための開発をしている会社とか人もいるんだと思って寝耳に水だった。世の中にはいろんな仕事があるんだなーと人材会社にいる人間としてつくづく実感した。
西岡さんは最初はチャラいしこの人嫌な人かもなーと思ってたけど、辞書への熱い思い持ってる馬締と比較して少し悩んでる描写があったり、広報の方に回される時に改めて辞書作りへの思いに気づいたり…結局いいやつやん、ていう感じで好きなキャラクターの一人になった。というか出てくる人みんないい人。
西岡さんの彼女とのシーンもいくつかあってよかった。別な可愛いわけでもスタイルがいいわけでもないけど、でも安心する人で、そういう人が結婚するのに相応しいんだろうなーって見てて思った。
馬締さんの住んでる寮?のおばあちゃんもよかったなー。
歴史の教科書から昔の偉人が消えるように辞書からも言葉は消えていく、入れ替わっていく。
最近の辞書ではどんな言葉が増えていて、逆にどんな言葉は消えてしまっているのか、調べたくなるアニメだった。
各話の日本語難しくて知らないなーってものもあったけど、日本語って綺麗だなってあらためて感じたりもした。
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