このレビューはネタバレを含みます
話づくりの丁寧さとか設定の緻密さ、目新しさ、あとはこれからのデジタル社会に対してのメッセージングがよかった。
放送していた当時も観ていたけれど、見返してみてヤサコが記憶よりもいい子ちゃんではなくクソガキ感があって感性が子どもよりだったんだと気づくことができた。
最初は大人びていて勇ましく、なにも恐れない強さの象徴だったイサコが最終話付近では幼い子どもに戻ってしまうのはイサコが子どものように振る舞える、無条件で甘えられる存在がいなかったからで。イサコの精神の成長はお兄ちゃんがいなくなってしまった子どもの頃に止まっているからほんとうはみんなよりも幼いんだなと感じた。
好きな台詞はたくさんあるけれど、いちばん心に残ってるのは「わたしの名前はイサコ。名付け親はあんたよ」です。電脳空間の4423が付けてくれたものじゃなく、現実で懸命に叫んでくれたヤサコが呼んでくれたあのときから「イサコ」になったんだ。