このレビューはネタバレを含みます
ふと懐かしくなって見直したくなった作品。
ナイン・ツエルブ彼らの目的の為に使われた国家の大きな闇、目的を阻む警察や米国との争い、終盤に目的や闇が明らかになる展開は理解しやすく面白かった。
彼らの目的は街で爆発を起こしたり日本で原爆を使ったりして世間の関心を集め、孤児に英才教育を施して死に追いやったアテネ計画を告発することだった。
計画への復讐の他にも、計画から脱走して身を潜めて生きる他なかった彼らが他者との繋がりを求め「自分たちを忘れないでほしい」という思いが一連の犯行の動機と思うと、彼らに共感する部分もある。
どこか重くて暗いシネマチックな描き方のようなシーンが多く、寂しさを残してあとを引くような心地がこの作品を懐かしく自分の記憶に引っかかりを作っているのかもしれない。
たぶんいつか暑い夏にこの作品を見返すことになるんだと思う。自分もナインやツエルブ達のことを忘れることはできないみたいだから。
