このレビューはネタバレを含みます
『何も残さないで生きていくのが怖かったの。
あの男の子に好意持たれたとき
私もまだ捨てたもんじゃないなと思って
ホッとしたの。
日記を褒められたときも同じだった。
自分が生きた痕跡みたいなものを見つけたかったの 可能性を感じたかったの。
でもそうやって
他人に自分の評価任せちゃったせいで
私はいちばん大事なものを失ったんだと思う。
賢ちゃんはそういうことしない人だから
私はきっとそこがすごく好きで
安心できたんだと思う。
私 もう人に自分を任せたりしない。』
『こうなって始めて
私は欲しかったものをちゃんと手に入れてたって思ったんだよね。
昔から地元にも仕事場にも居場所がなくて
流されるままに生きてきたと思ってたけど
ホントはそんなことなかった。
居場所はもう見つけてたの。
他人の評価なんかに振り回される必要はなかったんだよ。』
