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コントが始まるのpokotanのレビュー・感想・評価

コントが始まる(2021年製作のドラマ)
4.5
菅田将暉、仲野太賀、神木隆之介、有村架純と実力ある上手い役者が揃うと、脚本をさらにひとつ上の面白さへと昇華させる。
中村倫也、芳根京子、木村文乃など脇役も豪華。

高校時代からの付き合いの売れない芸人トリオ【マクベス】の3人が、解散を決めて、未来に進む青春群像劇。
久々にこんなリアルな将来に悩む20代の若者たちの話見た気がする。

冒頭のコントと物語がリンクしている。
物語との伏線回収が見事。

2話のラストでの、コントのアドリブはなかなか熱い感動があった。

夢を追いかける辛さ、辞める怖さ。
「続けんのも地獄、辞めんのも地獄。どっち行っても茨の道だよ」
自分も夢を見て20代就職しなかった時期があるから、夢を諦める、辞めるタイミングに悩んだこともあり、その言葉が重く響いた。
5話のコントラストの「まだ延長しますか?」にはヤられた。

各回のその後の物語への伏線も素晴らしい。
潤平の靴下ネタやカルロスなどちょっとしたことでも繋がってる感がハマる。
それぞれ5人のキャラクターのモノローグで物語は進むので、どの人物にも感情移入してしまう。

そして、最終回。
ジャンケンで泣くとは…。
菅田将暉が上手いんだよな。
楽しい時間の終わりの切なさ。
一歩前に進むため。

とにかく空気感が最高。
3人のふざけ合いも面白く、でもしっかりと熱いものを残してくれ、感動して涙もする。
わちゃわちゃしてる時は素のようにも見え、ほんと自然体で3人が楽しんでるように感じる。
夢を持って追ってる人にはグサグサと刺さり、夢を諦めた人には共感出来る部分の多い傑作だった。
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