よかった、とてもよかった。
家族は救いであり呪いだと思う。
血を分けているといえども他人で、でも血を分かち合っているからこその謎の距離感で生活する他人同士の、危うさと温かさ。
コラムニストでラジオパーソナリティも務める彼女の、メッセージに応えてゆくたびに振り返られる、または抉りざるを得ない過去を共に、見てゆくことで、成長と自分の中にある幼さに気づく。
家族。それぞれが歯車だから、たまには油を注さねばやっていけず、でも油を差さずともうまく回っている時の記憶の動力で、今もなんとかやっているんだろうなと、我が身に置き換えても思う。
家族は奇妙だ。救いと呪いの両方だ。