このレビューはネタバレを含みます
照明と美術がバチバチによかった…青が目立つのに温かいドラマ。とわ子の衣装も素敵！
坂元さんの脚本は日常生活の中のあるあるを顕在化させることが上手くて、その巧みさゆえにちょっとこってりしたイメージがあるけど、このドラマは胃もたれするほどのめんどくささすらアイロニカルなコメディとして完成されている感があった。軽妙なテンポで、コントのような空気感が心地良い。
軽くさらりと見ることもできるけど、心に刺さる、そのバランスがよかったのかな
大豆田とわ子はバツ3だとか女社長だとか生きづらいことをたくさん抱えてるけど、孤独ではなくて、毎日なんだかんだ楽しそう。どこかぶっ飛んでるところと独特の人懐っこさと強い芯があって、魅力的。
大豆田とわ子は、というかこのドラマは、現代の日常を生きる人々のロールモデルになり得るんじゃないかと思う。これから自分の生活で、網戸が外れたり家具が組み立てられなかったり集団に前で横並びで歩かれたりしても、すべてがドラマチックに感じるだろうし、大豆田とわ子みたいにしていれば大丈夫、ってなんか思える(きっと伊藤沙莉のナレーションも脳内で流れる)。
私がいちばん好きなかごめの台詞も、とわ子という人物の偶像性を強調していたんじゃなかろうか
「あなたみたいな人がいるってだけでね、あ、私も社長になれるって小さい女の子がイメージできるんだよ。いるといないとじゃ大違いなんだよ。それはあなたがやらなきゃいけない仕事なの」
それにしてもかごめが亡くなったのはあまり納得できていない…
キャストはみーんなよかったけど、特に岡田将生と、うたちゃん役の豊嶋花ちゃんが好きだった。
とにかくもう大豆田とわ子と三人の元夫に会えないと思うとさみしい…
