1995年、ヘッドハンターと呼ばれる恐ろしい殺人鬼が現れ、犠牲者は二十数名に上っていた。ちょうどその頃、サイコパス原因遺伝子が見つかり、政治家たちは出生前診断による中絶義務化の是非を議論したが…
漫画っぽさもありながらサービス精神旺盛なドラマで、やめられない止まらない♪状態になった。事件が複雑でついていけないところも多々あったが全体としてはなかなか面白かった。回収されてない伏線が少しあった気もするけど、これだけ楽しめたら細かいことはいいかな。ヒロインが怪我で何度も病院送りになるのと、犯罪者目線の描写が多めだったのが気になったといえば気になった。
ドラマ内でサイコパスの原因とされているMAOA遺伝子について調べたら、実在のものだった。実際はオランダの犯罪者家系から1993年にMAOA遺伝子異常が見つかっている。MAOAはセロトニンを分解する酵素。これが正常に働かないとセロトニンが分解できなくなり、脳内が常にセロトニンで満たされ、その結果、セロトニンに対する感受性がなくなる。セロトニンは鎮静効果があるので、セロトニン非感受性になると暴力的になりやすくなる。ということらしい。ちなみに知能の高さとは関係してない、というか、MAOA異常のブルンナー症候群だとむしろ低いとWikipediaにはある。でも、自らMAOAの異常と脳の異常があり血縁者に犯罪者が複数いることを発見した神経科学者という人もいて、MAOA異常があっても必ずしも知能が低いとも限らないみたい。サイコパスもいろいろで、映画やドラマではサイコパス=頭いいイメージあって本作でもそうだったけど、本当は、頭いい人もそうじゃない人もいるっぽい。一つ勉強になった。