『ムーンライト』のバリージェンキンス監督が手掛けた作品。
南北戦争以前の黒人奴隷が描かれる。
悲劇的な出来事が起こり続け、心を抉られる。なので立て続けに一気見するのはしんどくて、少しずつ鑑賞した。
黒人に対する救済的な要素は削がれており、展開が畳み掛けてくる所謂海外ドラマ的構成・演出に慣れていると尚しんどいかもしれない。
だが現実に当時から救済の無い苦しみが地続きになっているからこそ、BLM運動は活発になり、昨今黒人の尊厳を描く作品が多く生まれているのだ。
根幹にある奴隷と主人という絶対的な関係や、殺されるという恐怖、絶望。
それを置き去りには現代を思索することはできないと感じる作品だった。