イエローオーシャン

男コピーライター、育休をとる。のイエローオーシャンのレビュー・感想・評価

4.1
働いている男性が育休を取るというお勉強ドラマ。育休制度についての少し難しい説明はグラフィックがついてわかりやすいし、瀬戸くんの心情みたいなものも注釈付きで出たりとテンポ感よく話が進んでいって面白い。

観る前に自分は勝手に男性の育休取得に関して理解している気でいたんだけど、やっぱり女性がどちらかというと育児を負担していくべきだという考えがあったんだなと気付かされることが何度もあった。
育児の大変さを重く捉えすぎることなくポップなタッチで描いていてすごく良かったと思う。


1話
隠れ子供嫌いのコピーライターを生業とする洋介が、育休に関するコピーを上手く書けなかったことから自分が実際に体験してみよう、どうせなら半年取ってみよう、インプットの時間にもなるし!みたいな気持ちから育休を取ることにする。育休中は給料が7割しか出ないけど有給を使ったり補助金とか使うと8割くらいはもらえるとか知らないことがあって興味深い。

2話
男性にとっては出産は我が子との出会いだけど、女性にとってはお腹の中にいた赤ちゃんと別れそして出会うということ。

親バカな瀬戸くんかわいい、、、。

育児は実験だからというくだりで、子供がどういう反応したりどう育つかだけじゃなくてどんな親になるかの実験でもあるという視点があるの良いな。

エア乳首のCMのくだりがあまりに面白かった。

3話
どうしてもラーメンが食べたくなるみたいな気持ちすごくわかるし、逃げ出したくなるという気持ちもわかる。ラーメン屋に行ったけど結局食べずに家に帰ってお家でラーメン作ろうという考えになるのは洋介が今まで育休をとって育児の大変さを理解してきたからだと思う。

4話
映画館で映画を観るための脳内作戦会議がすごく面白かった。

この回だけにかかわらず洋介の脳内劇場がいい感じに作品へのオマージュを感じるものばかりで面白い。

5話
保育園を探す保活の大変さ。妻を思っての「もし保育園が見つからなくても僕が頑張って働くから」という言葉が働きたいという思いを持つ妻を傷つけてしまうという難しさ、、、。認可保育園とそうじゃない保育園じゃ入り方も少し違うし見学だけでもかなりの時間を取られてしまうし本当に育児は終わりがないし大変。

6話
育休が終わっても達成感もそこまでないし、育休が終わっても育児は続く。
まるで当たり前のようにさらっと育児をこなしている人々。すごい。
育休が終わったから仕事に完全復帰できるわけではないし、妻は時短勤務というのは良く聞くけど男性側も少しセーブしていかなければならない。育児のために仕事をセーブすることが、「やっぱり子供ができると仕事ができなくなるよね」とマイナスの意味で捉えるんじゃなくて「可能な限りの両立をして自分を必要としているところに時間を割く」とプラスに考えなきゃいけないんだな。

子供が産まれてからの1年を妻が一生忘れないんじゃなくて私が一生忘れない。