ユンファ

相棒 Season 10のユンファのレビュー・感想・評価

相棒 Season 10(2011年製作のドラマ)
3.9
二代目相棒・神戸尊が早くも卒業したシーズン10。
1話目にして、土ワイ時代からのレギュラー花の里女将の益戸育江さんが降板。全相棒ファンを絶望させた。(その後の益戸さんご本人の行動は更に我々を絶句させた)
個人的に好きな話は「ピエロ」。正月スペシャルの中では、「バベルの塔」と並ぶ傑作だと思う。
年明けには、「つきすぎている女」で月本幸子が再登場。まさかの2代目花の里女将に就任してしまった。初期から観ているファンにとっては、雷に打たれたような衝撃だった。
最終回である「罪と罰」では、右京と神戸が対立。「相棒」の生みの親である輿水さん曰く、シリーズの最終回は右京と亀山を対立させる構想だったとのこと。亀山は右京と仲良くなり過ぎたため、そのプロットは没となったが、本作に流用されたと推測される。右京と公私ともに良き相棒となった亀山に対し、あくまでも仕事上の相棒であること、お互いに理想とする正義が異なることを最後まで貫き通す神戸の姿勢は、「相棒」の世界観を大きく広げた。
亀山に比べてあっさりと退場した神戸は、その後も度々登場し、右京の窮地を何度も救っている。
近年実施された好きな歴代相棒ランキングでは初代相棒・亀山薫を抑えて堂々の一位を獲得しており、今となってはファンに最も愛された相棒となった。
「君は亀山くんの代わりにはなれません」と言われた神戸は、確かに亀山の代わりになることはなかったが、誰かの代わりになる必要などないことを見事に証明したのだ。
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