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宮本から君への0i7のレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2018年製作のドラマ)
4.5
原作未読
オープニングがまさに象徴的だけれど、こんな晒け出した表情ができる池松壮亮さんは凄すぎます
池松さんはクールなイメージがあるので、宮本役は意外でしたが、芝居の熱量があまりに圧倒的で彼のキャリアの中で金字塔的な作品になったのではないかと思います
宮本は身近にいて利害関係がなければ元気をもらえたり刺激を受けたりすると思うのですが、利害関係があったら間違いなく脅威的な存在だなと思いました
あの無様さにどんな狡猾さも勝てないと思います
松ケンさんは『となかぞ』然り器の大きい人の役が似合うなと思います
本作の神保役の台詞回しがとても良かったです
ゲスト出演・カメオ出演も豪華で片岡礼子さん、鶴見辰吾さん、篠原篤さん、上地春奈さん、杉村蝉之介さん..といったちょい役にもったいないくらいの豪華俳優陣でしたが、中でも峯田和伸さんは格好良い‼と一人の部屋で声を発するくらい素敵でした
本作の主演である池松さんと本作のエンディングを務めたMOROHAのアフロさんの対談が熱くて格好良くて痺れるので本作鑑賞した人は併せて読むことをお薦めします
以下はドラマの中で登場した印象的な言葉です
「上手く行かないことに駄々こねてるんじゃなくて、中途半端に終わることに駄々こねてるんです。このまま終わったら俺、きっと頑張ったってことで満足しちゃいます。そんなもんクソくらえです。俺は結果を噛み締めたいんです。勝ちでも負けでも」
「スカした顔して第三者ぶる奴が嫌いだ。当事者が懸命になるのは当然だと信じていた」
「経験の範囲だけで事の正誤を測るのは間違っちゃいませんか」
「お前ら、清い正論通る世の中やないで。なぁ、そらこの先も変わらへんことや」
「清い正論通る世の中にしようと努力せんかった人間が所詮世の中変わらんと言うたらあきませんやろ」
「上に立つ人間が部下の可能性の間口を狭めてどないするんですか」
「人間の意地や誇り、蔑ろにするのがプロの仕事ですか」
「力がないっていうのは本当に嫌なもんだな」
「俺、幸せ貧乏だから、大きな幸せで喜んじゃうと大きな不幸がやってくる気がして」
「お前が正論口にするなよ。自分の手ぇ汚す度胸一つ無い奴は一生口開けず縮こまってろ」
「些細な苦労に縋ろうとしていた。努力の分だけ報われようとしていた。男なら全部、力づくで奪い取れ」
「信じた奴がリスク背負うのは覚悟の上だろ。綺麗事言うなよ。お前を認めた人間はお前に焼かれようが食われようが文句言われる筋合いどこにもねぇよ。お前のそういう情けない態度がお前を認めた人間をどれだけバカにしてるのかわかってんのか。のぼせ上がんな、ばかやろう」
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