毛玉

エリーゼ・マツナガ:殺人犯が抱える心の闇の毛玉のレビュー・感想・評価

3.1
中々考えさせられたし面白かったです。
エリーゼに同情的な方も多いようですが、私はエリーゼにも肩入れできませんでした。
マルコスは男として最低な人だとは思いますが、エリーゼも三年不倫していたなら、妻や娘を簡単に捨てるような奴と分かりますよね?自分も不倫して元嫁を苦しめたことあったんですよね?裕福な暮らしをしたくて、妻の座を奪ったんですよね?

完全に相手に依存した生活をするというのは、相手の気持ち次第で生活の保証がなくなるということは分かっていたはずです。

浮気をされているのを勘づいたのであれば、看護師に戻る準備を内密に始めるなり…本当に娘を思うのであれば父親を殺しはしなかったように思います。
浮気に関してマツナガ家が謝罪してエリーゼの肩を持っていたならば離婚したとしてもそれなりの慰謝料などはあったのではないでしょうか?


確かに壮絶な生い立ちかもしれませんが、そのような方はブラジルには沢山いるし、だからといって殺人を正当化する理由にはなりません。最後まで遺産目的なのか何なのかは分からないままでしたが。


ここからは勝手な個人的な見解になりますが…お金目的ではなく、復習目的である程度計画的に殺した(正当防衛ではない)と思いました。

きっと結婚当初は自分は元嫁と違うから裏切られるはずはないと思い…関係が危なくなってからは、娘ができたら変わるのでは?という甘い期待を抱き…それでも浮気しているのを抑えたときに、プチンときたんでしょう。

エスコート業出身なら、あの動画で女の人の職業や旦那が昔自分に向けていた表情やボディータッチを彼女にしていることからあぁ自分も結局元妻と同じだったんだな…もう飽きられたんだなってことを心のどこかで悟ったはずです。

もう結婚生活が長くは続かないことも、気持ちが戻ってこないことも分かっていたはず。
だから、どうせ戻ってこないなら殺してしまえというか…お前も所詮他の男(お金で女を買う昔の客たち)と同じで口先だけかみたいな怒りが湧いて憎しみが全面に出てしまったんだと思います。

その時はお金も娘のこともあんまり頭になくて…ムカつく!ってことが1番だったんではないかなぁて勝手に思ってしまいます。

マルコスもきっと、愛情がさめてからはモラハラで暴言を投げかけていたのではないでしょうか?男友達が妙に庇ってましたけど…そんなの女の人の前で見せる顔とは180度違うと思うので、全く参考にならないかと。

殺した後に平然とできたのな、清々した気持ちがまさっていたからなのかな?
とにかくマツナガもエリーゼも自分の気持ち優先なんだなって印象を受けました。
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