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AND JUST LIKE THAT.../セックス・アンド・ザ・シティ新章のbotanicsのレビュー・感想・評価

5.0
衝撃の幕開けで賛否あるようだが、それもまた年を重ねた女性が向き合うテーマのひとつなのだと納得。SATCは基本、女性たちの幸不幸を網羅してきた物語だし。
みんなそれぞれに年を取っているが、自然に老化してる感じがあり見てて苦しくない(それにしても20年の歳月よ。人のことは言えないが)。キャリー(サラ)の存在感は深みを増してとてもいい。
多様性やSNSなど新しい文化を盛り込みつつ、独身時代とはまた違った、というよりおばさんあるあるのエピソードが山盛りで大変笑わせてもらった。「じゃ、トイレ借りて帰りましょう」とか若い頃は絶対言わないよね。
NYの最先端の文化と女のナマナマしい実態と両方見せてくれるSATCが帰ってきたという感じ。若作りして年を忘れたようなドラマじゃなく、皆ちゃんと年齢に向き合っているのが素晴らしい。

改めてシーズン1から見直しているが、そちらもぜんぜん古く感じられないのがすごい。女性の考えていることや抱える悩みと言うのは古今東西、本質は同じなのだと感じる。
コロナ下なのもありクラブをはしごするようなナイトライフはもはや描かれないが、変わらずファッションは見どころのひとつ。旧作当時サラはどこがいいのかいまいちわからなかったが、見直すと生き生きとした瞳やくるくる変わる表情などととても魅力的に感じられる。
サマンサ不在はうまく消化してあったが、不祥事でビッグの登場シーンがカットされたらしくその点は非常に残念。
年取った分、旧作よりテーマが多少シリアスになるがそれは誰の人生も同じですもんね。それでも彼女らはたくましくおしゃれで友達思い。このままおばあちゃんになるまでシリーズを続けて欲しい。
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