雑穀米水少なめ

ユミの細胞たちの雑穀米水少なめのネタバレレビュー・内容・結末

ユミの細胞たち(2021年製作のドラマ)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

超好みだった!!
細胞たちが可愛くて、それでいて人間の複雑さとかリアルな感じがポップに表現されててすごく良かった。

自分の中のいろんな考えの矛盾とか、日や時間によって気分が変わったり、頭では分かっててもどうしても納得いかないこと、
そういうたくさんの なんで!どうして!わかんない! も、一つ一つの細胞たちが共存してるって考えるとしっくりきた。
自分の感じていることが思い通りにいかないと思っているのはあくまで理性細胞で、他の細胞たちの気持ちも私の気持ちなんだと思えた。

特に印象的なのは、ウンの優先順位と愛のくす玉の話。

自分の優先順位が一番なのはそれはそうだよなぁと思ったけど、自分のプライドを守るために大切な人を傷つけたウンの事だけは心から許せなかった。
結婚の話題が出た時もそうだったが、このどうしようもなく頭が硬くて不器用な男をどうしてやろうかと何度も思ったけど、情が移ってしまいどうしても憎めなかった。
展開重視ではなく、2人で過ごした何でもない瞬間や心情が丁寧に表現されていたからこその結果だなと感心した。

でもやっぱり言葉足らずは罪だし私が裁判官の細胞だったら間違いなく牢屋行き

終わり方にはがっかり。
あえてなのかもしれないけど、もどかしさが残りすぎる!!!
これまで本当に丁寧に心情が描かれていた分、最後のあのシーンでウンがたどった思考が読めなかったのが不満すぎた。

ユミの3度目の恋愛。交際期間一年1ヶ月…と表示が出た時に突然、ウンが男性主人公ではなく単なる登場人物になってしまった気がしてショックだった。
それと同時に、客観的には短い期間でも、当人たちにとってはたくさんの想いと思い出が詰まった深く長い時間で、その感じ方の違いに哀しみを感じた。