2023.9.7.
充分です!!!
漫画だとアーロンパーク編まででたしか90話くらいあるはずなので、それをたった8話にまとめてこのクオリティなら大成功だと思います。
入りきらないエピソードがある(ゆえに、描けない感情がある、ゆえに、多少あっさりめになってしまう)のはもうしょうがない。予算にも尺にも制約があるなかでよくぞここまでやってくれました。
というのは大前提で。
弱い人間が大号泣しながらそれでも立ち上がってくる、みたいな原作の勘所(絶対要った)とドラマオリジナルの恋愛要素(ほんまいらん)の足し引きにちょっとおかしいところがあったのでは、というのはやっぱり思ってしまうけれども笑 特にウソップまわり……。
一方コビーの描き方の密度は原作の扉絵劇を丁寧に見せてもらっているような趣きで、差異の部分にもそれならではの見応えがありました。
漫画ではもっとずっとあとで開示される奴隷制の歴史の見せ方やヘルメッポのポートレートにみられる自意識の描きかた、バギーの少し影のある過去のほのめかしなどはコミックス版のキャラクター像とは少し違うけれどドラマに繊細な厚みを持たせることに成功していたと言えるのではないでしょうか。
全体的に、「ONE PIECEっぽさ」がレタッチされて「海外ドラマっぽさ」補正がかかっているところが悩ましいといえば悩ましいですが、それも色々な角度からの配慮があってのことでしょうし、個人的には五長一短くらいのバランスで「それも面白さのうち」に仕上がっていると思いました。
やはり、大成功です。
シーズン2作るのかなああ。