このレビューはネタバレを含みます
2023.4.5
「ああっ!あぶない!ジョー捕まらないで!……え? いやいやいや。捕まって!」という認知バグが何度発生したことか。
すごく面白い主人公だと思います。若干スーパーマンのときのヘンリーカヴィルに似ているのはやっぱり演出上の狙いがあるのかしら。
こういう「悪い人」を主人公にしながら、シビアにならす、物語的な価値の基準はいつものNetflix(すなわちリベラルかつモラリスティック)というところに仕上げてくる作り手のウィットがすごいなと思います。
本の引用とか台詞の構造とかもなんかおしゃれで皮肉が効いてていちいちハッとしてしまうんですよね…。
ウルフの『自分一人の部屋』のここしかない感はまさに白眉。
面白かったなー。