だーあま

イカゲームのだーあまのレビュー・感想・評価

イカゲーム(2021年製作のドラマ)
4.0
カイジは心理描写とゲーム性に比重を置いた印象があるが、対してイカゲームは人間ドラマに比重を置いた印象。デスゲームという設定自体はあくまでも人間ドラマをより大胆に、ドラマチックに描くための手段という印象を受ける。
映画やドラマと比較して、漫画の場合だと分量の制限がないことと活字による吹き出しやモノローグを使った説明ができることによって登場人物の心理描写やゲームの展開をより深堀りして描ける。
ドカベン以前は日本のスポーツマンガもスポーツを扱った映画の方法論、つまりあくまでも試合は人間ドラマを描くための手段という考えに倣い、試合展開は細かく描写しなかったが、ドカベンの登場以降は綿密に描くようになっていったという話を聞いたことがある。未だにドカベンを読んだことがないのではっきりとしたことは言えないが、確かにキャプテンやタッチと比べると平成以降の漫画は一試合に何巻も費やす作品が明らかに多い傾向がある気がする。