カイジと死のロングウォークの合体。
デスゲームの構造上、主人公をつくっちゃうと誰が最後まで生き残るかわかっちゃうのよ。群像劇にしてほしかったな。でも主人公作った方が視聴者は見やすいのかな。
『バトル・ロワイアル』とか『ライアー・ゲーム』のマンガが元ネタだと監督が言ってるけど、それらの（日本での）映像化との違いは、役者の優秀さとセットなどの美術が安っぽくないところなのかな。つまり予算の違い。
あと国際的な『パラサイト』ブームの翌年に、地続きの社会の貧困vs.富裕という似たような文脈もヒットの前提としてあったのだろうな。受け入れられやすい土壌があったと。
管理者たちのユニフォーム、頭上に吊るされた透明な豚の貯金箱、だるまさんが転んだのロボット、カラフルな階段はビジュアルが良かった。とはいえ序盤に出尽くしてたけど。
アイデア自体でいうと、日本のマンガは相当ハイレベルなことをやってる、ということでもあると。
本当はカイジだって、藤原竜也なんて使わなければもっと世界的にヒットしたのかも。韓国でリメイクしたらどうなるんだろうな。藤原竜也とかそれを生んだ蜷川幸雄みたいなのを持ち上げる日本のダサさが、韓国と日本の差なんじゃないかな。
第一話目からの刺激の強さはさすが。
第二話で、韓国おなじみの無能警察登場。
ゲームは6つ。
豚の貯金箱って、韓国にもあるんかな？
主人公の内面的な成長は描かれない。
子供の遊びという牧歌的要素と残虐さのギャップが印象的。
最後まで観たけど、ピンと来る部分がなかったな…。刺激が強いし、デスゲームの構造の面白さとあるし、退屈はしない。でも面白くはない。
コン・ユさんは1話と最終話のみ。
黒幕役はあっさりわかってしまった。止める合図になったりしてるし、死ぬとこ描かれないし、そうとしか考えられないからこそ、当然裏切ってくれると思ったんだけど…。
あとさすがに国や警察が関与してない限り、これがバレないってことはありえないと思うんだけど…。この裏切らないシナリオを考えると、その辺りがシーズン2以降に描かれるんでしょうね。
これがNetflix最大のヒットっていうことに驚くけど、結局ネトフリって暇つぶしに観るものだから、暇つぶしに丁度いい適度に刺激が強くてわかりやすいものがウケる場所ってことなのだろうな。ネットフリックスジャパンは『火花』が素晴らしかったのに、その後は『全裸監督』はじめゴミのような作品だけを量産してるけど、やっぱりゴミを作ろうとしてるんだなと確信が持てた。ユーザーが増えるほど全体のレベルが下がるのは日本だけの現象ではない。と考えると、ミニシアターは滅びないし、尖った系の配信サービスも小規模なら生き残れるじゃないかな。そういうのはまだ出てきてないと思うけど。
