黒い欲が渦巻く終始暗い雰囲気の中で出てくるアートの色彩やアイルランドの風景などがあまりに美しく絶妙なコントラスト。ヒジュの過去の火遊びが周りの人たちの人生を狂わせ、全てを手に入れたように見えた彼女自身の足元もゆっくりと崩れていく。真綿でジワジワと首を締めていく復讐劇。利己的でしかないヒジュを好きになれる要素なんてないのに、それでもどこか惹かれてしまったのはコヒョンジョンが演じていたからかも。不思議な魅力があった。キムジェヨンの狂気的な愛と長髪のビジュアル強すぎ！逆にシンヒョンビンは好きな女優なのに、ヒジュの存在感が大きすぎて彼女を脅かすへウォン役にはちょっと弱く感じてしまったかも。全てを失っても、ここはまだ地獄ではないと自分にいい聞かせ鐘の幻聴まで聞こえたであろうヒジュの強欲さ。彼女はきっとこれからも地の底から這い上がると思わせるラストはおぞましかった。どこか小説っぽいと思ったら実際に原作があるとのこと。小説も読んでみようかな。
