山田孝之の東京都北区赤羽の12の情報・感想・評価

エピソード12
山田孝之、赤羽を出る。
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あらすじ
俳優として苦悩していた時期に赤羽に出会い、自分自身を見つめ直し、再び芝居に取り組む決意をした山田。その芝居は「桃太郎」をベースにした物語で、山田が赤羽で出会った人々にも出演してもらうこととなった。山田は本番前日まで、クライマックスシーンの稽古に励んでいた。そして遂に公演当日、山田が招待した赤羽の住人や、友人・先輩たちが駆けつけ会場が熱気に包まれる中、作・演出、山田孝之「桃太郎」の幕が開ける。
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8823peメモ

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最終回OPはラストに山下監督登場 「勉強も小ちゃい頃、好きな科目とかあったんですけど、だいたい先生がキッカケで嫌いになっていって、ほとんど色んな科目を結果的にほぼ放棄するようになって。部活も全然続いたものとかなくて。ほんとに夢も趣味も何もなかったんですよ。高校も結局何か専攻しなきゃいけないじゃないですか。でも何にもやりたいことがないから何も別に、何処にも惹かれないというか。どうしようと思ってて。姉ちゃん達を見て〝俺も東京行ってなんか芸能人にでもなれたらいいなあ〟みたいな感覚でしたね。芸能人楽そうだし、楽で金いっぱい貰えてモテんだろ?そんぐらいの感覚でしたね。そしたら運良く今の会社がスカウトしてくれて」「だから人間なんてさ、ほんとね、何処にチャンスがどう転がってるかなんて分からないからな」 「でもいざ入って、オーディションとかいっぱい落ちまくってたけど、会社も〝まずは何がしたいの?〟って言ってきたんですけど、〝歌が歌いたい〟とか〝芝居がしたい〟とかっていう気持ちはなかったから、分かんないですって。〝分かんないかあ〟みたいな感じで。まあじゃあとりあえずなんか、ガッチリじゃないぐらいでボイストレーニングやったりとか、芝居はオーディション行ったりとか。一応何回か事務所でやってる演技のレッスンを行ったことあるんですけど、楽しくなかったし、意味が分からなかったですね。何を言ってるのかが」 「3-4年して当時レッスンで先生が言ってたことを理解できるようになりましたね」 「最終的にコンビニでウイスキーと栄養ドリンクを買ってきて混ぜてホテルで一気飲みしてぶっ倒れて、で、1-2時間後にもう起きて出発してみたいな。またそうなっちゃうんじゃないかって凄い怖くなって。あの、これはよくないなって。話してなかったですけど、そういう事も色んなことが混ざって、これはもうできないなって思いましたね」「だいぶこういう話ができるようになったっていうのは凄く赤羽来てよかったのかなっていうか、変わった気が凄いしてるなって」「山下さんと映画やってた時もね、今思うと危なかったなと思いますほんとに。己斬っちゃいそうでしたからねほんとに俺」「だから止めたんだよ俺、だから。ほんとに斬るなと思ったから」「でもあん時はほんとにそうじゃないと無理だと思ってましたね。多分視界がこんくらいしかなかったかもしれません。なんか閉鎖し過ぎてましたね。視界も心も」 本番 「この村の動物たちは自由なんですよ」「自由?」「そう。みんな動物らしく、人の言うことに縛られず自由にやってるんです。あなたと違って」「僕のこと知ってるんですか?」「勿論ですよ桃太郎さん。あなたは仲間を連れて鬼ヶ島へ行くんですよね。でも本当にそれでいいんですか?周りに言われてるから旅に出なければいけない。そう思い込んでるんじゃないんですか?ちょっとこの村で考えてみるのはどうでしょう。あなたにとってもきっといいことだと思いますよ。とにかくこの村は自由なんですから」 犬に村から出てけと言われる。 「あなた迷ってますね。僕も以前、鬼と戦ったことありますよ」「え、そうなんですか。鬼を倒すための助言をください」「いや、僕は僕の戦い方をしただけですよ。ところであなた、どんな姿の鬼が現れると思ってますか?」「赤くて、ツノがあって、大きい」「なるほど。あなたらしい。でも僕が戦った鬼とはちょっと違うみたいですね」「どういつことですか?」「鬼の姿はあなた次第ということですよ」 ★「鬼とはおのれ自身。俺は〝己の軸〟〝人間らしさ〟そんな言葉に惑わされて鬼の姿を見失っていた。鬼は自分の中にいた。その大きさは自分次第。俺はこの旅で俺の考えを超える自由な生き方をする人間たちに会い、己に気づくことができた。そして今後、どんな鬼が現れようと俺は桃太郎として新たな道を歩き出す」