やんま

セヴェランスのやんまのレビュー・感想・評価

セヴェランス(2022年製作のドラマ)
4.2
製薬企業"ルーモン産業"で行われている、職場と私生活の記憶の分離手術"セヴェランス"。「マクロデータ改良部」で働くマークらは、同僚ピーティの退社、新人ヘリーの入社をきっかけに一見夢のような技術に疑問を持ち始める。

面白かった〜。設定を上手くいかしつつエンタメに昇華させててめちゃめちゃクオリティ高い。ルーモンの闇に立ち向かうSFスリラーでもあるし、アイデンティティについて問う物語でもある。
インニー(職場での人格)とアウティ(私生活での人格)で記憶が分断されると同時にかつての自分も失われてしまう。「かつての自分の半分」が欠けてしまうとこうも人は変わるのか。現実でこういうことが起きたらこんな風になるのかな、と思わせるリアリティがあった。

ルーモン社の無機質なデザインや情報を小出しにしてミステリ風に仕立てる脚本もことごとくハマってた。セキュリティもうちょっと何とかしなさいよ、とは思うが。監視していると思わせるだけで効果がある、というのはたしかにそうなんだけど。こう見ると80年以上前に書かれた「1984年」って凄いんだとしみじみ思わされる。

あと9話!ラスト1話で全部持ってかれた。何だよあの終わり方ー。シーズン2配信されたらappletv+再加入待ったナシ。何気に海外ドラマ初挑戦だったけどおもろかった!
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