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悪の心を読む者たちのしおりのネタバレレビュー・内容・結末

悪の心を読む者たち(2022年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

秘密の森以来の名作が来た。
実話ベースの韓国版マインドハンター。

1990年代後半に発足した韓国初のプロファイリングチームが難事件に手探りで向き合っていく。
実績がなく現場の理解もなく、でも情熱はあって、何度もチーム存続が危ぶまれながら凶悪犯と対峙する。

実話がベースなのでなかなか犯人逮捕ができずやきもきしたり、別件でサクッと捕まえた犯人がずっと追ってた連続殺人犯だったりして、とにかく展開が読めず惹き込まれる。
主人公が寡黙なんだけど多感で、プロファイラーという仕事柄サイコパスの猟奇的で利己的な考えをひたすら聞かなければならない業務の中でバウンダリーを失っていく演出が見事だった。
圧倒的な認知の歪みに直面した時、人はこうも絶望するのかと言葉を失った。
ずるずる抑うつ状態になっていくキム・ナムギルssiの演技は鳥肌もの。

お仕事ドラマとしても秀逸で、組織の中で意義のあることをしていても結果がわかりやすくでないと周囲に理解されない苦しみや
新しいものへの偏見や理解のなさからくる味方からの圧が切なくてやるせなくて…。
ベストパフォーマンスを発揮する環境が整うまでの身内からのパッシブアグレッションが見ていて辛かった。
そしてそれがあらゆるお仕事環境でありえそうなリアルさで。
だからこそいざという時に盾となってくれる上司や、チームの仲間の絆の演出が本当に救いだった。
一生仲良く飲み会しててくれ…。

マインドハンターはS2で終わっちゃってるけどこちらは次あるのかな?
めっちゃ観たいです。
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