ニューヨークタイムズ紙のベストセラー小説が原作の米国ドラマ
1910年日本統治下の朝鮮〜1990年バブルの日本が舞台
ある一人の韓国人女性を軸に、80年間のその生涯を描いた作品
観てよかった
韓国でも日本でもない視点から韓国系米国人が描く物語
昨今の刺激的な残虐行為を無駄に描写したり
謎の怪物が出てきたり…そういうエンタメ色は完全に排除
渦の1つ外側から見た視点がとても冷静で明晰
強制連行されて過酷な労働を強いられた人も絶対にいたし
このドラマのように自ら大阪の生野区に渡って
再起のチャンスに懸けた人もいただろうし
同じ国でもその人それぞれに全く違う人生と歴史があったと想像できる
良い日本人もいれば 極悪な日本人もいた
その時代に生きてないと真実は絶対にわからないし
その真実だって人それぞれ立場によって異なるだろうし
差別と一言でいっても
性別や国や時代で変わるし
それはもう複雑で
このドラマはそれを縦軸と横軸で上手く表現してた
大事なことはそれぞれの視点の記録を知っておくことじゃないかと思う
何も知らなかったら反論も弁明も同意もできない
こういう作品が日本ではこの先も絶対に話題にならないだろう思う悲しさ
そしてこういう作品がAppleTVでしか観られない切なさ
バブルの頃の日本の雰囲気がすごくリアルで
この作家さんきっと同年代だろうなと思ったらやっぱり3つ年上で
なるほどなと思った
わたしが体験した田舎から大阪に出てきた頃に感じた在日の人たちに対する日本人の感情の不思議さ
忘れてたけどリアルに思い出した
出てくる俳優さんたちがグルーバルなバックグラウンドを持っててそれも作品に現れてる気がした
南果歩さんの強めイントネーションの大阪弁がなんかホッとした
