『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』が配信されているサービスは見つかりませんでした。
2019年から2020年にかけてオーストラリアの広範囲に広がった大規模森林火災を経験した人々の実話にインスパイアされた6話構成のアンソロジー。エリザ・スカンレン、サム・ワーシントン、アナ・トーヴらオーストラリアゆかりの俳優たちが集結。地球温暖化が進むなか年々悪化している森林火災の脅威を映像化し、それによって失われるものの尊さや大切なものとは何かを訴える、胸に突き刺さるヒューマンドラマ。
2019年9月、ボランティア消防隊員のタッシュは訓練期間を修了したばかりの新人モットとパートーナーを組み、初めて山火事の現場に出動する。1カ所目の現場では、初めてで動揺しもたついてしまったモットを家族とのトラブルでイラついていたタッシュがサポートせず助けを呼ぶ事態になるが、何とかことなきを得る。ところが、火が更に激しく燃え盛っていた2カ所目の現場に向かう途中…。
牧場を経営しているダンカンとキャスは山火事で自宅と牧場の一部を失ってしまう。連絡が付かなくなっている息子のフィアンセのブルックは、山火事の原因は放火だという噂を聞き、隠れてタバコを吸っていた近所の少年が犯人に違いないと彼の写真をSNSに投稿する。焼死した牛や、負傷し殺処分を余儀なくされた牛も多く、打ちひしがれた夫妻に更に悲しい現実が突きつけられる。
住民に避難命令が出る中、火事には十分備えていると自負するラリーとエイドリアンは、タッシュらが避難を促しても残って家を守ると主張する。ドラッグを断ちリハビリ中のジョエルは、キャンベラに避難しようとしていた前日知り合ったばかりの家族の車に同乗させてもらうが、途中で鎮痛剤の効果が切れて…。一方エイドリアンが留守のあいだ一人で家を守ろうとしていたラリーは周囲の異変に遂に限界を感じ…。
クリスマス・イブ、タッシュとモットは小さな町のシェルターに避難している人々の護衛任務に就いていた。久々に再会した教師のグレンと彼の教え子でミュージシャンのミッシュは、シェルターにサンタが来ることを信じている子供たちにプレゼントを用意するため、タッシュらに言われていた外出禁止ルールを破って町に戻る。クリスマスの夜、みんなで楽しく過ごしていると空から火の粉が降り始め…。
野生動物の保護活動をしているルースとナウラは突然の山火事の猛威に逃げ遅れ、家がたちまち炎に囲まれてしまう。消防に通報するがオペレーターから消防車が他の現場に出払ってしまっていて救助に行けないと告げられる。一方、ひと段落し署に戻ろうと消防車を走らせていたタッシュとモットは、途中で風向きが急変し援助が必要との通報を受け、現場に向かおうと引き返すが…。
大晦日、コミュニティラジオ局のDJカリスは全住民が海岸に避難する中たった一人で放送を続け、山火事の最新情報と人々の心に寄り添う言葉を送り続けていた。するとスタジオに近所の少年が駆け込んで来た。一方、避難中に家族とはぐれた10歳の少女は、犬を連れた男性に助けを求め、彼のボートに乗って川岸の彼の家に向かう。やがて、最悪の事態を逃れ生き延びた人々はそれぞれ思いを抱き新たな日常を送る。
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