このレビューはネタバレを含みます
僕が好きになる作品には2つのパターンがあると思う。
1つはキャラクターたちがとても良い作品。キャラクターたちの絡み合い1つ1つが面白くて、いつまででも観ていられるような感じ。MCUでいう『ガーディアンズオブギャラクシー』のようなイメージだ。
もう1つは設定、世界観、シナリオが素晴らしい作品。圧倒的な世界観や、緻密な伏線が張り巡らされたシナリオにワクワクさせられるような感じ。『機動戦士ガンダムUC』がそれに当たる。
前置きが長くなってしまったが、本作はそのどちらもを満たした素晴らしい作品だった。もちろんツッコミどころは沢山あるが、それ以上に"熱"を帯びた作品で、何度も泣かされた。
中盤では、国民を守る"ヒーロー"だった仮面ライダーが"兵器"として明確に描かれ、主人公が戦いの中で、不本意ながら敵の命を奪ってしまうシーンでは、子供向け特撮番組とは思えない程のリアルな描写に圧倒させられた。
東都という小さな世界を守るヒーローだった仮面ライダービルド。彼はその後、兵器として戦い、やがて異星人から地球を守るために戦うことになる。悪の組織VS正義のヒーローという枠組みを破り、ラブアンドピースを求め、戦いのない世界を"ビルド"するために戦う戦兎の姿に心を打たれた。