石子と羽男―そんなコトで訴えます？―のマーカーのネタバレレビュー・内容・結末

資格は無いが思い切りがよく土壇場での胆力強めの石子と、資格はあるものの柔軟性ゼロ！咄嗟の判断力に欠ける羽男のリーガルバディもの。
当初の公開イメージから、頭の硬い石子が羽のようにかる～い羽男と出会って軟化、司法試験5回目受験を決意する成長ストーリーかと思いきや、実際の二人の印象は全くの真逆。
ウルトラCの解決策を思いついても、資格がないからこそ実際の法廷や相談では何もできない石子と、資格があって、現実の解決の矢面に立たなきゃいけないもののオロオロしちゃう羽男とのコンビはバランスが取れていてとてもよかった。しかも、二人の関係を恋愛に落とし込まずにお互い成長しあえる関係に持っていったのは、法律は人あってこそ、紛争の裏には人がいることを全編通して表現していた本作とも合っていて、好感を持てた。
一話一話のテンポもよく、セリフ回しや扱う紛争テーマも意外性がありつつも世の中を反映していて、しかも説教臭くなりすぎず、キャラ、ストーリー、キャスト全てが噛み合った良作だった。
石子が落ちてしまってパラリーガルとして予備試験を受けつつ頑張るバディものでも、合格して両者弁護士になってからのバディものでも、どちらでも面白いと思えるため、ぜひTVSP等の続編に期待。