回想シーンでご飯3杯いける

クイーンの帰郷の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

クイーンの帰郷(2022年製作のドラマ)
4.0
パリで長年にわたってドラァグクイーンとして活躍してきた初老の紳士が、娘への腎臓移植のために50年ぶりにポーランドに帰郷。確執からの再会、そして和解に至る様子をユーモラスに描いた作品だ。

ドラァグクイーンの帰郷ものと言えば、今までにもいくつか見たような気がするし、ほぼハズレの無いジャンルなのだが、本作はヨーロッパが舞台という事で、とにかく雰囲気がお洒落。主人公の昼の姿は白髪の紳士で、スーツの仕立て屋を経営しているというのも粋な設定だ。ちなみに、演じているアンジェイ・セヴェリンは、あの「シンドラーのリスト」にも出演していたベテランらしい。

ポーランドの故郷が炭鉱の町っていうのは、どこか「リトルダンサー」を思わせるし、その炭鉱の食堂で働く主人公の孫娘が、ストーリー上でかなり重要な役割を果たしているのもポイント。50分 x 4話という事で、長めの映画を1本を観るのと同じ感覚で鑑賞できるのも良い。これは掘り出し物である。