回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

3.4

借金の取り立て屋の男と、親の肩代わりで取り立てに追われる女が恋に落ちる話。台湾映画「君が最後の初恋」もほぼ同じ設定とストーリーだったのだが、原作が同じだったりするのだろうか。

まあ、チンピラが堅気の
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チャムキラ(2024年製作の映画)

4.0

Netflixでもすっかり配信数が減っているインド映画だが(翻訳家の人手不足が原因か)、これは久々の力作。インド・パキスタン分離独立で取り沙汰されるパンジャブ地方で1980年代に人気を博した男性歌手チ>>続きを読む

ビューティフル・ゲーム(2024年製作の映画)

3.8

韓国映画「ドリーム」と同じ、ホームレス・サッカー・ワールドカップを題材にした、実話ベースの作品。韓国の方はパク・ソジュンが監督役だったが、イギリス製作のこっちはビル・ナイが主演で、監督ではなくコーチ役>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.8

カラオケ大会で最下位になると兄貴分から恐怖の罰ゲームを受ける事になってしまうヤクザが、歌のコーチとして選んだのは、合唱部の部長を務める男子中学生。いかにも漫画が原作と言う感じの「実際にはあり得ないけれ>>続きを読む

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.6

オフィスの中で走り回る人がとても苦手なので、ファッション誌“RUNWAY”の編集部を描く冒頭のシーンが凄くストレスフル! でも、そう思わせたって事は、この映画が分かり易くてテンポの良い映画だという証拠>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.8

購入したプロジェクターの大画面を楽しむシリーズ。2作目は新海誠監督による「すすめの戸締り」。九州の田舎町を舞台に自然現象が描かれるので、作品が描こうとしている世界観を存分に楽しむ事が出来た。

「災害
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トゥルー・スピリット(2023年製作の映画)

2.8

プロジェクターを購入したので、120インチの大画面を実感できそうな映画という事で、本作をチョイス。ヨットによる世界一周単独航海に史上最年少で挑んだ、オーストラリアの少女を映画いた実話ベースの作品である>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.3

伝記『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』を原作とする映画。政治や社会ではなく、物理学者であるオッペンハイマーの視点で戦争を描くというのは、いかにもクリストファー・ノーランらしい。>>続きを読む

ドゥ・オーバー:もしも生まれ変わったら(2016年製作の映画)

2.7

ずっとNetflixのマイリストに入れたままになっていた、2016年のアダム・サンドラー主演作品。何の気なしに見始めたら、何と前日に観たアルゼンチン映画「安らかに眠れ」と同じ、中年男が死を装って、新し>>続きを読む

安らかに眠れ(2024年製作の映画)

3.4

誰が書いたのか知らないけど、Filmarksにあるあらすじは読まない方が良い。

多額の借金を背負ってしまった男が、家族の安全を守るために選んだ方法とは?

今までそんなに本数は観ていないはずのアルゼ
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恋は光(2022年製作の映画)

3.5

密かに注目している小林啓一による、現時点で最新の監督作品。今回も変わり者の若者達の姿を鮮やかに描いている。

男子大学生の西条は、“恋する女性が光って視える”特異な体質を持っている。本人は恋愛と無縁の
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PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ(2022年製作の映画)

3.5

1933年、京城(現在のソウル)。日本統治時代の朝鮮総督府を舞台に、抗日スパイ「ユリョン」(幽霊)を炙り出す為の心理戦を中心に描いている。

当時の様子を再現したロケ地や舞台美術がとにかく凄い。ポスタ
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.0

2011年にニューヨークで発生したケネス・チェンバレン射殺事件に基づいて作られた作品。モーガン・フリーマンが製作総指揮を務めている。

これまでにも多数作られてきた警察官による黒人射殺事件を題材にして
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.7

インド映画と言っても「RRR」みたいなお祭り映画ばかりではないという事を何度も書いてきたけど、この「エンドロールのつづき」もフランスとの合作で、ヨーロッパの映画に近い落ち着いたテイストを感じる。監督の>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.3

ノルウェー郊外の団地を舞台に、4人の子供達が超能力に目覚める様子を描いたサイキック・ホラー。

あらすじだけ読むと「ストレンジャー・シングス」っぽいんだけど、こっちは北欧という事もあるのか、トーンは終
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我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

3.7

昨年末に台湾で劇場公開されたクライム・アクション映画が、早くもNetflixで配信開始。

銃による大量殺人で指名手配となっていた主人公。唯一の肉親だった祖母を亡くし自分も余命わずかと聞かされ、自首を
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.0

タイトルの「アンダーカレント」とは、風や水の底流という意味。そこから転じて、人の心の奥底にある感情を指す言葉でもあるそうだ。実家の銭湯を夫(永山瑛太)と共に継いだかなえ(真木よう子)だったが、夫が突然>>続きを読む

スペースマン(2024年製作の映画)

3.6

これは僕の好きなタイプのアダム・サンドラー映画。割と馬鹿っぽいイメージで語られがちだけど、本作のようにくたびれた中年男、特にパートナーと上手くいっていない役をやらせると抜群の味が出る。

ってか、本作
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.5

真っ当なコミック原作映画。動きが速すぎて時間を追い越してしまうヒーロー、フラッシュが主人公。彼の能力を活かしてDC初のマルチバース作品となっている。

マルチバースと言っても、本作での扱いは「バック・
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カーズ/クロスロード(2017年製作の映画)

3.3

前作「2」では全く忘れられていたクルマ映画としての魅力が冒頭のレースシーンから炸裂。スピード感あふれるアングルと唸るエンジン音。そこに拘っているのが、何よりも「カーズ」らしくて良い。

そして、今回「
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パレード(2024年製作の映画)

4.0

“想いを残した者たちがとどまる世界”

ゴースト物や天使が登場する映画を何本か観ていたタイミングで、また新たな秀作に出会えるとは!これは予想外の収穫だった。

ここ最近の藤井道人と言えば、社会派作品を
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

カンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得したフランス映画。雪山の山荘で3階から転落死した夫。当初は事故と思われていたが、やがて妻に殺人容疑が向けられる。

設定こそ密室サスペンス的であるものの、本作のスト
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.0

2022年の映画なのに、映像はノスタルジックなフィルム風味。子供達が沢山登場し、ガキ大将風やら、予知夢を観る少女やら、古典的な人物設定も多く、スティーブン・キングっぽい作風だと思ったら、彼の息子が書い>>続きを読む

ヴォルーズ(2023年製作の映画)

3.6

3人の女泥棒を描く、フランス産のシスターフッド映画。監督/主演は、英語圏の作品にも進出しているメラニー・ロラン。その相棒として「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロス、そして新人のマノン・>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.8

ドラマ「ブラッシュアップライフ」を観終わった後、真っ先に観たくなったのが本作だった。というわけで久々に再鑑賞した。

「或る夜の出来事」で知られるフランク・キャプラによる1946年の作品で、幼い弟を事
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ひな鳥の冒険(2016年製作の映画)

3.5

「ファインディング・ドリー」と同時上映で、2017年アカデミー賞の短編アニメ映画賞を受賞。

こうやって通して観ていると良く分かるのだが、創業者の1人であるスティーブ・ジョブズが他界した2011年辺り
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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

3.7

「ファインディング・ニモ」から13年後に公開された続編。前作にも出ていたナンヨウハギという雌の魚ドリーが主人公になっている。

このドリーは記憶障害を持っているのだが、何を隠そう前作をつい1年前に観た
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ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

2.8

第96回アカデミー賞にノミネートされているNetflixオリジナルの中で、唯一観ていなかった作品。

ジョン・バティステはジャズ出身の天才肌のミュージシャンで、最近ではレゲエやワールドミュージック等に
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アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

3.5

原子爆弾の開発者を描いた「オッペンハイマー」の日本公開を目前に控えたこの段階で、その途上で関与したもう一人の人物アルベルト・アインシュタインの半生を描いたドキュメンタリーがNetflixで制作された。>>続きを読む

JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.9

現在はエリオット・ペイジと改名して活動しているエレン・ペイジが、妊娠してしまう女子高生を演じた出世作。とても有名な作品であるし、アカデミー賞の脚本賞も獲得している。

海外の映画では主人公の名前をその
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

バンドの経歴を説明するテロップも、インタビューも、ましてや難病やメンバー間の確執といったドラマ要素も一切無し。そこにあるのは音楽。

撮影日の会場でお客さんが見ていないものは一切映らないし、逆に、お客
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そばかす(2022年製作の映画)

3.6

最後まで観た時点でもタイトルの意味が理解できなかったのだが、Filmarksであらすじを読んで、主人公の名前「そばた・かすみ」の略称である事にようやく気が付いた。

無性愛者の女性を描いた作品ではある
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恋人はゴースト(2005年製作の映画)

4.0

リース・ウィザースプーンと「アベンジャーズ」のハルク役で知られるマーク・ラファロがW主演。所謂ゴーストものの映画が流行った時期より少し後になる2005年の映画らしい。日本では未公開だったようなのだが、>>続きを読む

バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.8

大味なサムネイルと英題(およびそれを踏襲した邦題)で凄く損をしていると思う。マッドサイエンティストによる洗脳や児童に対する人身売買を背景に、マ・ドンソク演じるハンターが、彼を慕っていた少女を救出する様>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

2.8

キャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァースと、MCU新世代とも言える若い女性による、日常生活をベースにした世界観は、とても好み。特にドラマ「ミズ・マーベル」の主人公だったカマラ・カーンは、パキスタ>>続きを読む

ライリーの初デート?(2015年製作の映画)

3.6

人間の脳内にある感情を擬人化した、ピクサーの新機軸「インサイド・ヘッド」の後日談を描いたショートムービー。本編では11才の少女ライリーが思春期の入り口に立って悩む様子が描かれていたが、その終盤で登場し>>続きを読む

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