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御手洗家、炎上するのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

御手洗家、炎上する(2023年製作のドラマ)
4.3
代々病院を経営する裕福な一家・御手洗家が全焼する事件があった13年後、家事代行業の村田杏子(永野芽郁)は、新規の顧客である御手洗家に向かう。出迎えたのは御手洗家の後妻・真希子(鈴木京香)。
無事採用され家政婦として働くことになった杏子だが、彼女の御手洗家潜入には“ある目的”があった。
それは、母の皐月(吉瀬美智子)の当時のママ友の真希子に御手洗家放火の証拠を突きつけ放火を自白させ、記憶喪失の母親の皐月に謝罪させることだった。
コスプレデザイナーで分析調査が得意なクレア(北乃きい)や杏子の妹の柚子(恒松祐里)の協力で調査開始する杏子だが、御手洗家にはさらなる秘密が隠されていた。
気鋭の作家・藤沢もやしが手掛けた御手洗家炎上の秘密をめぐる原作コミックは、2017年より「Kiss」(講談社)で連載を開始。
そのキャラクター描写やストーリー展開が読者を惹きつけ、映像化のオファーは日本にとどまらず韓国からも届いて話題に。そんなコミックが、豪華キャスト・強力なクリエイター陣が集結してNetflixにてドラマ化。

杏子が、母の皐月から教わった家事の腕だけでなく、真希子のマネージャーとしても有能さを発揮して入り込んで、引きこもりでSNSのネットニュースの記事を書いて稼いでる長男の希一(工藤阿須加)に怪しまれ脅迫されても叱咤激励して協力させる明るくへこたれないお姉さんぶりが、永野芽郁さんの新しいハマり役になっている。
また、どんな困難な状況も支え合い乗り越えていく杏子と柚子の姉妹愛、御手洗家の調査だけでなく支え合う杏子とクレアの友情、女性たちのたくましさが印象的。
カリスマ主婦モデル、ネット炎上、SNSを使っての暴露など、フェイクニュースや加工やトリックなどの嘘と虚栄心が幅をきかせるSNSの闇が、相手に対する羨ましい妬ましい負の感情が火種になり燃えてしまった。そういう妬ましい羨ましいキラキラして羨ましがられたい、そういう女性のドロドロした感情だけでなく、相手の過ちを容赦なく叩くSNSの闇が容赦なく描かれるイヤミス的な面が面白い。
最初のうちは、御手洗家に潜入して捜査を協力し合う杏子と希一が、互いに助け合う中で芽生えるロミオとジュリエット的な恋模様もよく、明るく逞しいヒロインぶりがハマっている永野芽郁や明るくお姉さんを支える柚子がハマっている恒松祐里やコスプレデザイナーで分析調査が上手いクレアをコミカルに演じる北乃きいや欲しいものを手に入れるために手段を選ばない御手洗真希子をさすがの存在感で演じた鈴木京香と女優陣の演技が目立つイヤミスサスペンスドラマ。
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