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一流シェフのファミリーレストラン シーズン1のmafuyunのレビュー・感想・評価

4.7
同じく限界レストランを題材にした英国映画Boiling Pointはよりdark sideに焦点をあてた作品だったけど、THE BEARはよりハートフル かつlook on the bright sideなお話で…
パワハラ当たり前の苛烈な職場環境と、そのバックラッシュである薬物依存やアルコール依存の闇は作品に影を落としているけど、混沌とした調理場で、罵り合いながらも互いの尊厳に立ち返り、チームとして少しずつまとまっていく様にとても感動してしまった。。
主人公カーミーの素性や苦悩、レストランメンバーとの関係性が何気ない会話や気の利いた演出の中で徐々に明かされていくので目が離せないし、話のテンポの良さも相まってどんどん物語に引き込まれた。
カーミーはじめ各キャラクターもすこぶるいい。
特に不良マネージャーのリッチーが最高。去っていった人、変わっていく街に適応できず変化に争ったかと思えば、騒ぎ始めた客を銃と暴言で脅したり…保守的ながらも自由奔放な振る舞いが、腹立たしくともなんだか憎めない、とても味わい深いキャラクターだった。
ギミック的にも1話冒頭の怒涛の調理場シーンのカット割と音楽はさながらMVのようで興奮したし、7話の20m 1カット?の調理場シーンの臨場感もすごかった。8話は今年観たドラマの中でも指折りのシナリオで本当に素敵だった。
シカゴ由来の楽曲が多く使われるサントラもめっちゃ良い。
Yes, Chef!!と言いたくなる、いつかの空手ドラマのように…
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