夏

エルピス—希望、あるいは災い—の夏のレビュー・感想・評価

4.2
冤罪事件を解明していくというサスペンスでありながら、それを警察ではなく「報道」という立場で描かれたドラマ。またテレビ局と政治とのつながりをリアルに描いた作品。

実家が裕福で何不自由なく生活し、仕事に対しても、熱量を持たずに働いていた番組ディレクターの岸本と、スキャンダルによって深夜番組のキャスターになった浅川があるきっかけで、冤罪の可能性がある事件を独自に取材することになる。
一つ一つ真実を見つけるたびに多方面からの圧力により、潰されそうになるが、2人は奮闘する。その2人に感化され次第に仲間は増えていく。
特に番組プロデューサーの村井には注目。

2人はお互い清廉潔白というわけではないが、それがまた考えさせられるとこであり、その曖昧さが人間味を出している。
ドラマ全体として、善と悪、公正と不正とは何かを問うている。
また、現在においてメディアを使って真実を声を大にして発言する難しさも伝えている。
夏