SANUKIAQUA

監察医 朝顔2022スペシャルのSANUKIAQUAのネタバレレビュー・内容・結末

監察医 朝顔2022スペシャル(2022年製作のドラマ)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

最初の連続ドラマの時から思い出すと
ついにここまで来てしまったかという
思いが込み上げました。

親が認知症になった時、
または自分が認知症になった時、
後のことをどうするか
難しい決断を迫られますが
しっかりとその時に備えて
話し合い、準備しておくことが
大切だと思いました。

ドラマで起こるひき逃げ事件の
被害者の身の上を検証していく上で
朝顔らが置かれている立場と
シンクロしていて
否が応でも朝顔に、父をどうするかを
決断する時が来たことを感じさせて
切なかったです。
検死や状況確認が進むにつれ
当初の見立てとは違う事実も浮かびあがり
最初とは被害者を巡る状況が
随分と変わった印象となりました。
ドラマの中でも語られるように
検死は遺された人のためにも
あるのだなと感じました。
亡くなられた老人もまた備えていた
という理由が重かったです。
ひき逃げによる轢死という事実は
変わらないですが
遺族の思いは変わり、
遺された父と息子、
特に息子の心にしこりが小さなものに
なったのではないかと思いました。
上の子の辛さとかリアルに描かれて
いたと思いました。
しかし、学校の課題で母親について
とか夏休みについてというのは
今時だと少し配慮に欠けた課題になる
と思いました。

一緒にドラマを見ていた相棒は
平さんが嘘をついていたと指摘していて
なるほどと思いました。
私はもう平さんは本当に症状が進み
ほとんど家族を認知できないと
思っていたのですが
そうではなく、かなり演技をしていた
のではないかと。
ごめんね貯金箱のメダル
ずっと開かれたままのパソコン、
平さんは最近まで文章を
推敲していたのではないか
とすら思うようになりました。
そう考えると、孫が可愛くて仕方なかった
平さんは相当しんどかったろう。
最後にみせた朝顔への笑顔と
ありがとうと元気でなという言葉で
朝顔にも父の思いが伝わったのでは
ないでしょうか。

ラストの上野樹里さんと
時任三郎さんの表情による演技が
見事でした。
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