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ミッドナイト・クラブのSGRのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・クラブ(2022年製作のドラマ)
4.7
ホラーではなく、ホラーとは何かという寓話。人はなぜ物語を語るのか、恐怖とは何かなどというテーマに青春群像劇、刺さらずにはいられない。

終盤にかけて盛り上がる作りでもなければ、恐怖描写が特に優れているという訳でもないので、過去のマイク・フラナガン作品を期待して見ると肩透かしを喰らうとは思う。(監督してるのは最初の2話だけ)個人的にも意図的に語られていない部分が多いとはいえ、煮え切らない部分も多いし、ラストのカットは要らなかったなというモヤモヤも。。

それでも、ヒルハウスからのブライマナーのホーンティング連作同様、真夜中のミサ(原題ミッドナイト・マス)からのミッドナイト連作として、共通のキャストとテーマ(信仰や死生観)をバトンで渡している。ホーンティングシリーズは恐怖と愛、ミッドナイトシリーズは恐怖と生/信仰がざっくりしたテーマかな。『真夜中のミサ』のヴェバリーは前作の邪悪イメージがこびりついてて出てきた瞬間ヤバいやつだとわかってしまうけど…

語られる話はティーンエイジャーがこんなに上手く物語を語れるわけないという一方で、ちゃんとティーンエイジャーが考える様な絶妙な拙さがあるため、そこに退屈さを感じてしまう部分もあるかも。個人的にはそれも含めて愛おしくて仕方なかった。

7話のアーニャ回と最終話で物語を繋いでいくシーンに泣いた。あと5話くらい観たかった。。
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