ルーク大佐

Notre-Dame/ノートルダムのルーク大佐のレビュー・感想・評価

Notre-Dame/ノートルダム(2022年製作のドラマ)
2.0
酷い脚本だった。ノートルダム火災で傷ついた人々を救う話ではない。
消防士の命がけの活躍や寺院にまつわる人、あるいは当局側とメディアとの関係性などの中で勇気強く葛藤するパリ人を描くと思ったら、まったく見込み違いだ。

アメリカの911を描く映画やドラマだと、消防士の懸命な救助活動や職業モラルの高さに感動するのだが、このドラマの消防士は意識が低すぎるんだよね。アメリカの消防士ならば、こんな大火事にならなかったのではないか、とすら感じた。

とにかくどのキャラにおいても、フランス人特有のグズグズしたメンタリティと無意味な鼻っ柱の強さに嫌気がさしてくる。爺さんから子どもにいたるまで、まったく可愛げがない。

人類の至宝であるノートルダム寺院が燃え、歴史的なアートが壊れるかもしれない中で、消防士が消火に励まず、「恋ネタ」ばっかりにうつつを抜かしている。自殺まがいの行動で仲間も危険にさらす。
フランスの消防士は大火災中にこんなことを考えてるの?うそでしょ。

いくつかのストーリーを同時並行で追いかけるのだが、ノートルダムとほとんど関連がない。結末で無理やりつなげるが茶番に見える。
不可解というか、フランス人はこういう突拍子もない脚本でも共感できるのか。

主役女性3人。消防士、フリー記者、売春婦のどれにも共感できないし、大根演技だ。演技力なのか演出力なのか、ちょっとわざとらしすぎるのではないかな。あえていえば女性消防士の大佐は熱演していた。

男優側もまったく覇気がない。准将消防士、売春婦の父などもあり得ない行動をする。60代の爺さんがあんな脊髄反射で動くのか。
いやー、めんどくさい国柄だねー。
『バックドラフト』や『オンリーザブレイブ』とはレベチ。
6話あるが、これはスルー推奨ドラマ。
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