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ブギウギのできるのネタバレレビュー・内容・結末

ブギウギ(2023年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争や大切な家族の死などつらい展開もたくさんあったはずなのに、見ていて一切つらい気持ちにならなかったのは「強くたくましく泥臭く艶やかに」という梅丸少女歌劇団の合言葉をスズ子だけでなく、この作品全体が体現していたからなのかなと最終回の円陣を見て思った。
困難があっても、どこかさっぱりとしているのは、強く逞しい登場人物が多いからなのだと思う。
また、スズ子はずっと対話を大事にしている人だとも思った。トミや、おミネたち、引退を引き止める羽鳥先生など、いろんな人とぶつかり合ってしまうこともあったけど、スズ子は一度だって、そんな人たちとも対話を諦めることは無かったし、そのお陰で対立してしまった人とも、対立しつつも良い関係を築けたりしていた。すごくさっぱりとしていて私はスズ子さんが好き。

この作品は、ショーパートも1曲をちゃんと聴かせてくれる。すごく心情的に大事な場面で1曲を歌う場面も多いけど、映像を差し込んだりの演出は入れずにしっかりと歌唱している本人の姿を見せてくれる。ただステージ上で歌唱しているシーンを映しているだけなのに、歌っている人の感情もそれを聴いている人の感情も、これまでにあったことも全てがたくさん伝わってきて毎回いっぱい泣いたり、いっぱい嬉しがったりした。

芸能に関わる全ての登場人物がプライドをもって強く逞しく泥臭く艷やかに愛をもって仕事をしていたこの作品が私はすき。半年間本当にありがとう…
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