リベラルや人権思想への流れ。それに対するいわゆるバックラッシュ、トランプを支える白人福音派的な日本で言えばかつての安倍政権を支えた宗教右派などの勢力。彼らが標榜するパターナルな家父長制的価値観が訴える「家庭」「家族」というフレーズの罠。それに固執する勢力の予想外な大きさ堅牢さに対して、絶対に諦めない戦い。女性同士でやるぜ！やってやる！っていう、大統領選を控えた今、まさに観られるべき素晴らしいドラマでした。加えて映像を含めた作品としてのクォリティ、主人公の彼女を巻き込んでしまった前妻との夢のシーンの丁寧さには、のけぞりました。
パターナルまたは家父長制に固執する人々についての補足。もちろん「保守」でありいわゆる右翼的思想と親和性が高いけどちょっと違う。愛国というより地元愛であり身内愛。日本で言えば、仏教より神道的な宗教と馴染みがち。最も大事なことは、トランプが彼らに国会議事堂占拠を煽ったように、愛国的でありながら、彼らは国とぶつかることを厭わない。その意味で過激な自警団、悪く言えば必要悪として地元に根付く「ファミリー」に生きるかつての反社組織。と考えた方が腑に落ちるかもしれない。のかなメモ。
