1000年を巡る輪廻転生のラブロマンス。主演のシン・ヘソンはいつも韓流ドラマの主役を張るスラリとした長身でモデルのような女性だが、僕自身はそんなに可愛くも綺麗でもないと思うんだけれど、今回は過去一に美しく蠱惑的。その演技はもうほかを超越したもので、クライマックスで見せた気迫溢れる壮絶演技は圧巻だ。相手役のアン・ボヒョンはこれまで悪役だったり軽薄な御曹司的な役が多かったかと思うけれど、実力をつけてきたということなのだろう、存在感を示している。
序盤から中盤までは、不安そうでおどおどするソハ（アン・ボヒョン）を、ジウム（シン・ヘソン）が1000年の魂の記憶を持つ深く広い海のような包容力で包み込み、中盤からは押し寄せる記憶で混乱するジウムを、ソハがゆるぎない愛で強く包み込む。
このドラマで特に良かったのは最終話。ジウムが輪廻転生の記憶を持つきっかけとなった事件の全容が分かるが、その後、これまでの転生の記憶を全て失ってしまう。そのジウムを優しく包み込んでいく過程は実に洒落が効いていて、思わず笑みがこぼれてしまう。いい終話だと思う。
