ネトフリでは銀行強盗ドラマの傑作『ペーパーハウス』があるため、本作は二番煎じにならぬよう、舞台はNYにしてオリジナルの切り口でやろうとしたんだろう。カネが目的だけではなく、復讐劇をメインテーマにしている。
見る順番はネトフリ推奨順にみたが、最後の3話さえ先に見なければこの順番で問題はないだろうね。
本作がやや残念なのは、悪役キャラがかわいげがないこと。悪人であってもどこか憎めない要素があれば惹き付けられるのだが、特に脳筋役者ジェイ・コートニーにはその面があまりなかった。
ブラックユーモアについてもイマイチ。脚本家はあまりユーモアセンスがないのか、笑わそうとしていても空回りだった。ここらへんもペーパーハウスには完敗だ。
いろいろ謎は残しているが、あまり捻りがないので残念。
メルヴィル『白鯨』を下敷きにしている話なため、結論も見えてくる。
どこから見てもOKという新しいチャレンジだが、肝心の脚本が佳作レベルだと、ちょっと厳しいかな。
ただ一気見はできるので、強盗犯罪話が好みならばそれなりに楽しめるのでは。