しょこ

すいかのしょこのネタバレレビュー・内容・結末

すいか(2003年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

人生に疲れた時に 、当たり前の日常に嫌気がさした時、何にもない自分に焦りを感じたり、不安になった時、すいかを観ようと思う。

毎日同じようにみえる毎日もきっとどこかで違うし、変わりばえのしない毎日にもたくさんの幸せが転がっているんだな…と、すいかを観た後に思えて、とても楽な気持ちになった。

34才、独身。信用金庫で地味なOLをする基子さんが、はじめて親元を離れて下宿をするところから物語ははじまる。

基子さんは変わらない地味な毎日に、飽き飽きし、34歳になってやりたいこともない自分が嫌いで、つまらない人間だと思っている。

こういうところからはじまるドラマって、その地味なOLが色んなことから脱却して、自分探しして、やり甲斐のある仕事見つけて万々歳って感じのストーリー展開が多いけど、

すいかはそういうのではなく、けっきょく基子さんは仕事辞めないし、

「辞めたら生活出来ないし、嫌だ嫌だと思いつつもそんな簡単には辞めれないのよね〜」なんて笑いながら、変わらない日常をつまらないと思ってた人から、日常にあるささやかな幸せや、当たり前の毎日を楽しめる人間になっていくっていう展開なのが、観てて疲れなくて本当に癒されたな…

一見、好きな仕事して好きなように生きているように見える絆ちゃんにだって色々あって、仕事や生活へのストレスや普通の会社勤めの人間と同じようにあるしっていう様子が描かれてるのもなんか良かった。

私ら会社に勤める人間からするとクリエイティブなことを仕事にしてる人に対して仕事が趣味で羨ましいとか思っちゃうけど、きっと同じように仕事で悩むのよね。そりゃそうだよね…どんな仕事も楽しいだけじゃないよね…って思えたり。

そしてやりたいことが見つかったら、幾つになってやりはじめても遅いことはないのよって最後に示してくれる教授のラストも良かったな。

しみじみ良いドラマだった。また疲れたな、とか、生活に欲が出てきたら観ようと思います。
しょこ

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