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剣の詩のhorryのレビュー・感想・評価

剣の詩(2023年製作のドラマ)
4.5
韓国ウェスタン、面白いです。ウェスタンの典型的なパターンを踏襲しながら、見たことのないアクションが出てくるのと、イ・ホジョン演じるオンニョニという女性殺し屋がとにかく格好いい。
メインキャストはキム・ナムギルと彼が思いを寄せるソヒョンですが、この作品の実質の主人公はイ・ホジョンだったと思う。
イ・ホジョンは「わかっていても」でもめちゃくちゃ良かったんですよね。
ウェスタンを韓国の演出と豪華さで創るとこうなるのかと、ワクワク感がすごかったです。

日本の描き方に抵抗がある人もいるだろうけれど、見ていて感じたのは「同胞を殺す」という意味のセリフがとにかく多いこと。それは日本の統治によってもたらされたものなのだけど、抗いきれなかった朝鮮の自責として描いているシーンが本当に多い。
世界的に見られる、日本でも話題になることを考えたうえでの演出だと感じたので、余計に複雑な思いになりました。

もうひとつは「家族」ですね。韓国の作品では欠かせないテーマで、この作品では「家族」とは血縁だけを指すものではなく、助け合って生きているメンバーを「家族」と呼んでいるので現代風。よく描かれるパターンである失った血縁者への思いも描かれるのですが、殺伐とした時代としては薄めのような気もします。
オンニョニはそういう背景が色濃いのだけど、他はそこまででもない。
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