おくら

だが、情熱はあるのおくらのレビュー・感想・評価

だが、情熱はある(2023年製作のドラマ)
5.0
自分に一番影響を与えたエンタメと言っても過言ではない「たりないふたり」。明日のたりないふたりはライブビューイングも行って配信も買って、5回くらい見直したし、めちゃくちゃ泣いた記憶。
そんな自分にとってのリビングレジェンドをジャニーズ主演でドラマ化ですかそうですか。どうせ中途半端におもちゃにされて終わるのかなって。そんなこと思っててすいませんでした。

まじで海人君と慎太郎君の演技が凄すぎた。オードリーも山ちゃんも散々ラジオで話してるけど、マジの憑依型の演技って初めて見た。全裸監督の撮影インタビューで、監督が「最近まであったものを再現するのが一番難しい。すごく昔のものであれば「こういうイメージだよな」で済むところが済まされないから。」とおっしゃられてた。その時は90年代の歌舞伎町のセットの話だったと思う。それに対して、2人が挑んだのが2000年代前後から現在までのオードリーと南海キャンディーズ。喋り方も神懸かってるのに、その上当時の漫才まで完コピして違和感ないの、人間離れしすぎだって。モノマネの域を超えて、完全に憑依させるって可能なんだね。

ストーリーとしてはコアなファン目線からすると歴史好きが大河ドラマを観る目線と同じなので展開に驚きはないけど、細かい部分もちゃんと再現してて制作陣のこだわりを感じた。唯一、マイナス面を上げさせていただくと次回予告の引きとか、時系列の意図的な入れ替えはまさに「和製視聴率稼ぎ」って感じがするけど、まぁ連ドラとしてそこは仕方ないんだろうな。

たりないふたりって何?って人が見たら1mmも面白くなさそうだけど、自分にとっては初めてたりないふたりに出会った頃にタイムスリップ出来てるような感覚になれて、とても幸せでした。
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