やっていることは結局いつもの日曜劇場でしかないのが何より残念だった。
モンゴルでロケはしているものの、家族愛というミニマルなテーマに終始した物語といい、テロ組織との戦いと言いつつ見せ場として提示されるのは誤送金を巡る謎解きや、ほぼお遊びのような銃撃戦、よくわからないハッキング、権利確保を争う粗雑なシーソーゲームで、半沢直樹と何ら変わらない紋切り型の演出に新しさは何もない。
制作費が1話1億円とのことだが、民放ドラマとしては高いものの欧米はもちろん韓国と比較しても安価だし、ドラマのクオリティを見ても海外ロケと最初の爆破&逃走劇(ほぼ「モガディシュ」の劣化版)にすべて吸われたのかと思うほどルックも微妙なので、日本ドラマ界の未来はバルカのように明るくないのかもしれない。
