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仮面の忍者 赤影のABBAッキオのレビュー・感想・評価

仮面の忍者 赤影(1967年製作のドラマ)
5.0
 1967年東映52話。UNEXTで視聴できるとはうれしい。テレビ初のフルカラー時代劇だったかな。ともかくカラーテレビを普及させるために色を強調した演出で、それもせがまれた親が逆らえないよう子ども向きで、という戦略的販促番組だったが、何という傑作になったのか。キリッとした坂口祐三郎の赤影、失敗もするが頼りになる牧冬吉の白影、ユーモアにあふれた金子吉延の青影のバランスが絶妙だし、4部各13話それぞれにバラエティがあり、悪役もキャラクターがはっきりしている。大人になってみると、東映特撮の工夫、円谷東宝と違った怪獣の造形、時代を超越して何でもありだが飽きさせない脚本、大人の鑑賞に耐える殺陣やアクションのある回と見事な構成に気づく。「子どもに夢を与える」とはまさにこういう作品だろう。作品づくりの愛があふれる日本の特撮史、テレビ史上の金字塔と思う。
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