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虹色のチョーク 知的障がい者と歩んだ町工場のキセキのmetalicheartのレビュー・感想・評価

4.0
知的障害者雇用のチョーク工場の話。
当事者家族の為、涙しかなかった。

どの子もみんな、可愛かった。
自分で出来る事を一生懸命やっている。
働いて、お金を貰う。
私たちは当たり前の事であるが、彼らには新しい世界でしかない。
○✖️の判断は出来ても、境目は分からない。人に聞くなんて出来ない。
与えられた仕事は、あまりにも単純であるが、これをこなす事が、彼らの社会貢献。
狭い世界の中でしか生きられない彼らを、社会の中の一職員として仕事を与えてくれたこの企業の様な方々には、心から感謝しかない。

芳根京子は、そのもの。
目の行方、行動、毎日のルーティン、ある分野においての深い知識。
こだわり過ぎにて頑固だけど、もの凄く可愛いらしい。
うちと一緒だった。
本当素晴らしかった。

私には物心ついた時から、当たり前の生活だけど、接した事のない人には、こう見えて、こう感じるんだと分かった。
主人公があまりにも理解してくれないから、イライラしたのと真逆のように。

知的障害者と一緒に過ごす事は、身体の自由も効くし、意思疎通も出来る為、見た目には見えない分、もの凄く大変だ。
でもそんな彼らを大事に育てている周りの人たちに、涙が出てきた。
責任者の今野さんの、みんなが出来る様にちょっとした工夫。
この優しさが嬉しい。
第三者だから出来る事の素晴らしさ。
もっとこんな企業が増えたらいいな。

知的障害者を演じた俳優たち、ありがとう。チャーミングに演じてくれて。

いつも難病のバッドエンドな作品が多いけど、今回は明るく前向きな作品。
障害者だからって、暗い必要はない。
The Rolling StonesのShe's a Rainbowがずっと流れていて、明るくポップな感じが良かった。
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