このレビューはネタバレを含みます
残された子供たちがまるで原始人類のメタファーのようだ。
「赤い病」以前の世界が残してきた果実を狩猟するだけの状況が続く中、現代と断絶された原始的な「文明」が生まれていく。
一方で「農耕」を象徴する、独りトマトを作る青年。
「科学」を象徴する、死ななかったおじさん。
終盤それぞれが力尽きる際に共通する「ビニール袋が2つある」という辞世のセリフ。
母が残してくれたノートとの別離のその先に、次のシーズンに繋がる衝撃的な展開。
設定に比べてストーリー展開に派手さは無いが、プロットに良く練られた緻密さが垣間見え、だからこそリアルで映像も美しく飽きない。
安易にゾンビ物に逃げず、ウォーキングデッドを超える終末後ドラマになることを期待する。